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感染症 - メニューへ戻る

クレブシエラ

 グラム陰性。通性嫌気性、非運動性の腸内細菌科の莢膜を持つ桿菌の一属。土壌、水中などにも生息する。ヒトの気道、消化管、泌尿生殖器などにも生息し、クレブシエラ・ニューモニエやクレブシエラ・オキシトカは肺炎を、クレブシエラ・リノスクレロマチスは鼻硬化症を、クレブシエラ・オザエナエは臭鼻症を起こす。
(医学書院 医学大辞典 一部省略)

 クレブシエラ・ニューモニエは消化管に常在する細菌でありながら、肺に感染することがあり、肺炎桿菌と呼ばれています。大腸菌と同様に尿路感染症の原因にもなります。クレブシエラ・オキシトカも同様の症状をひきおこします。
 クレブシエラ・リノスクレロマチスが引き起こす鼻硬化症(鼻硬腫)は鼻の慢性肉下種性炎症で、放置すると鼻の変形を伴いますが、アフリカや中南米といった発展途上国にしか見られません。臭鼻症は長期の慢性的な鼻閉により細菌が増殖、臭気を発するようになっている状態です。現在ではまれな疾患ですが、臭鼻症は鼻閉を解除するために外科的処置が必要になることがありますので、疑わしい場合には耳鼻咽喉科を紹介させて頂きます。

 まとめ:クレブシエラ・ニューモニエは、肺炎や膀胱炎といった尿路感染症の原因となる。

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