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風疹

 風疹の潜伏期間は2週間程度で、突然の小さな赤い発疹が全身に出現します(麻疹の発疹はぼたん雪、風疹は粉雪のようと表現されます)。ウイルスの排泄は発疹が出現する1週間くらい前から始まっています。半数程度では発熱がなく、耳の後ろのリンパ節の腫脹は特徴的と言われますが、臨床症状だけで診断するのはかなり難しいと言われます。ふつうは「三日はしか」の俗称のように数日で改善し、発疹も麻疹のようにあとを残すことはあまりありません。リンパ節の腫れは1か月程度続くことがあります。風疹に特異的な治療法はなく、対症療法がメインとなります。
 風疹の問題は、妊婦の感染によって先天性風疹症候群を生じることにあります。先天性風疹症候群に対して有効な戦略はワクチンしかなく、流行をおさえるためにも、接種可能な年齢になったらすみやかにワクチン接種を受けて下さい。また、過去にワクチンを接種していない、もしくは1回しか接種していない人もワクチンの接種が勧められています。女性の場合は風疹ワクチンを接種する前1ヶ月間と、接種後2ヶ月間の避妊を行うことを原則とされています。
妊娠中に誤って風疹ワクチンを接種してしまった、もしくは接種した直後に妊娠が判明した場合の対応について、こちらに厚生労働省からの提言があります。
 http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/jyouhou_130524.pdf

 学校感染症の第2種に指定されており、発疹が消失するまで通園・登校が認められません。

 まとめ:風疹そのものは予後良好な感染症だが、先天性風疹症候群を発生させないためにもワクチンの接種が行われている。

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